カルマン
創価大学での留学の一年間、私は物を持つことの負担を実感し、もっと簡単に生きてみなければならないことに気づきました。10ヶ月にわたって、私はずっと同じ小さな部屋に住み、必要な物しか持てませんでした。これを経験し、私はいろいろ考え始めました。カナダでは、だれでも広い家に住み、非常に多くの物を持っています。唯一の心配は物を買うためのお金です。なにを買っても、それを置くためのスペースで苦労することはなく、買い溜めすることがつい習慣になったのです。
これに比べて、日本の一般的な家を見ると、使えるスペースはほとんどなく、不要なものを置くところはそう多くありません。わたしは、実際の経験からこのことに気づきました。日本で買ったものの大半は本であり、どれも本当に欲しいものばかりでした。カナダに持ち帰られるように、すべてを一個のスーツケースに入れられるようにしなければなりませんでした。カナダに帰る前、私はこのことについて、ホストファミリーのお母さんに話しました。彼女の説明によると、多くの日本人が本を買うと、それをずっと持っているのではなく、一回読んだら、それを売ったり、捨てたりします。そのため、多くの面白い古本屋があり、有名なのはブックオフです。
ブックオフに入ると、棚はきちんと整えられており、客が通路で立ち読みすることを楽しんでいます。ブックオフで買えるものは本に限らず、CDやDVDなども売っています。一部の店には、昔からのビデオゲームまで置いてあります。どの店にも、「読み終わったらお売り下さい」というポスターが貼ってあります。これには、まさに慎重な消費主義が見られます。
このような消費の精神は、近年、近藤麻理恵さんが書いた「人生がときめく片づけの魔法」を通じて有名になりました。近藤さんが強調したい大切な概念は、所有物を整理し、本当に必要なものを決めることです。言い換えると、近藤さんは人びとに物の価値を考えさせるつもりです。近藤さんが書いた考えによると、私たちが持つべきものは、自分に価値があり、幸せな気持ちを感じさせてくれるものだけです。このような概念は、同時にとても実用的で、私は強く共感します。カナダで生活するわたしは、日本に住んでいた時のように少ない物を所有し、幸せに生きるようにしたいと思います。