イデンα
アジアの夏は、セミのような鳴く昆虫たちのお陰で、賑やかで、楽しい。それに、昼間に活躍するセミに限らず、夜になると、出番をじっと待っていたオスのコオロギ(蟋蟀)たちが楽団を組んで現われてくる。彼ら自身にとって、その音楽はメスを惹きつけるために奏でるセレナードかもしれないが、ぼくの耳には、夜の静寂を破る陽気なメロディーであり、すばらしい曲だ。だから、夏の長い夜も姿を隠している彼らがいるおかげで本当に楽しい。
コオロギは、生物の分類体系では、じつはバッタの親類だ。彼らはバッタによく似た体を持っているからだろう。まじめに比較すると、かなりの違いがあることがすぐ分かる。コオロギの場合、前翅が退化して、ほとんど飛ぶことができない。その代わり、オスのコオロギは発音器と共鳴室のある翅が発達していて、「チロリンコロリン」「ヒヨヒヨ」などの音を巧みに出す。また、メスの尻のところには、針のような長い産卵管があり、産卵する時にそれを土や植物の中に差し込む。色の方は、黒い、茶色のものが多いが、これらを組み合わせた時もある。ほとんどのコオロギは小さい。つまり、捕りやすいターゲットだということだ。
一般的に言うと、夜の間、その特別な鳴き声でコオロギの位置が分かっていても、彼らを捕るのは簡単なことではない。彼らはすばしこいし、夜に合わせて体が黒だし、昼行性のぼくたちには、ちょっと無理だ。だから、捕る時間は、彼らが動き始める黄昏の時がちょうどいい。彼らが潜んでいる草むらを押し分けたら、きっと姿がばれてしまって、さっとジャンプして逃げようとする。その時はいいチャンスだ。バッタの捕り方を使えば、遠くには飛べないコオロギは簡単に捕れる。最後に、箱などに入れて、彼らをしばらく育てることができる。それに、蟷螂などのエサにすることも悪くない。
大昔、中国には闘蟋(とうしつ)という、コオロギのオス同士を戦わせる競技があった。まるでコオロギを選手にした日本の大相撲のようだ。闘蟋で使われるコオロギはたいてい別の種類のもののようだ。それに気づかなかったぼくが捕ってきたコオロギは、ほとんど戦う気のないやつばかりだった。闘蟋の選手をどうやって育てるのかは、今でもさっぱり分からない。申し訳ない。それでも、エサにしたり、鳴き声を聴いたりして、遊べるコオロギを捕ることは、虫捕り愛好者の日常の一つだと思う。
ピー・エス:昔、ぼくはコオロギを一度だけ食べたことがある。どうしてそれをしたのか全然覚えていない。捕ったコオロギを火の上で焼いて、そのまま口に入れた。焼きとうもろこしの味にそっくりだったけど、正直嫌な感じだった。もう二度と食べないと思う。
私はアジアの国で育ったから、コオロギの知っている。特に雨の夜の後、に聞くことができました。奇妙に聞こえるかもしれないですが、その音が好きだった。さんのエントリーを読んだ後、私の子供時の思い出を思い出しました。
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