シェリー
今週の作文もひき続き、日本語を母語としない人を対象にする日本語能力検定試験について書きます。
ビジネスの場において日本語のコミュニケーション能力を客観的に測定し評価する試験は、「ビジネス日本語試験」(英語: Business Japanese Proficiency Test、略称はBJT)です。日本語を母語としないビジネスマンとOLを主な対象者としています。BJTの試験はまだカナダで受けることができません。
BJTはビジネスの場面で必要とされる日本語コミュニケーション能力を測定するテストです。毎日実施されているので、試験センターのホームページで予約して、自分の都合に合わて日時を選んで受験することができます。BJT受験者を対象にしたアンケート調査の結果から、前回の作文で紹介した日本語能力試験のレベルとは一定の相関関係が認められます。ただ、JLPT一級の合格者であっても、BJTの成績スコアは300点~700点の広い幅に分布し、日本語力とビジネス場面における運用能力との間には明らかな差があります。去年8月、日本で交換留学している間に、独学して京都・烏丸にある試験センターでBJTを受験しました。言われた通り、JLPT一級で高い点数を取った私は、BJTでは429点しか取れませんでした。BJTはJLPTのような合格/不合格という検定方法を使いません。成績はスコアによって表され、J1プラス~J5までの「ランク」に示しています。私が取った429点のスコアはJ2ランクに対応します。BJTは聴解、聴読解、読解という三つのパートで構成されています。JLPTと同じ、受験生の会話能力や作文能力はほとんど検定の対象になっていません。ちなみに、BJTの受験料は6999円、JLPTの5300円より少々高いです。
BJTは、「日本漢字能力検定協会」によって運営され、多くの企業や学校に認められ、様々な形で活用されています。試験を受ける前、多くの先生や日本での就職を目指す留学生にビジネス日本語の検定試験についていろいろ尋ねました。実は、漢検のBJT以外、もう一つのビジネス試験があります。それは、毎年の3・7・11月に実施される「ビジネスJ.TEST」です。BJTと同じ、受験者は6段階で評価されます。ただ一般的なビジネス場面での日本語能力と知識を測定するだけではなく、新聞や経済ニュースなども試験範囲に入ります。1991年から実施されているJ.TESTの理念に基づく「ビジネスJ.TEST」は近年生まれた新しい試験なので、1986年から始まった漢検のBJTほど広く認識されていないようです。
外国人の私にとって、JLPT一級は日本での就職であれ、大学院などでの勉強であれ、資格として十分なはずです。だが、競争が激しい今の日本において、ビジネス日本語の学習はやはり必要だと思います。今年の春、JLPTの受験を教えてくださった石川先生に付いてBJTの受験勉強をするつもりです。J1ランクを目指します!
来週は、最後に残った検定試験「日本留学試験」について書きます。(写真は日本から買ってきた「ビジネス日本語試験」の参考書です。去年11月、新しいBJT公式書籍がさらに2冊発売されました。特に、赤と青のカバーの二冊はおすすめです。)
やぱり言語を学ぶなら色々な試験があるよね。これを見ると頭が痛そう(T ^ T)私も本気に勉強しないとダメだなぁと思う。これから頑張ろう!
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