2019年1月31日木曜日

歌詞1:「鳴らして」

侍衛仕

「鳴らして」(春ねむり)

歪んだのはきみの毎日 ゆめのなかで刺された傷口で失血死
Your every-day became warped, pierced in a dream and left to bleed out
朝は真っ赤に腫れ上がる あんなに痛かったはずなのに
In the morning, it swells blood-red, it must have hurt so much

現実閉ざされた部屋スリーアウトチェンジ しょうもなかった恋に腫れ上がる
In a room shut out from reality, Three-Out Change, that petty love swells up
あんなに愛してたはずなのに 引きちぎれそうなの
And even though it grew so big, it seems you’ve ripped yourself away

中途半端な不感症 中途半端なファンタズム
A half-formed fantasy, a half-formed phantasm
中央線飛び込めなかったよってきみは泣かない
A half-way suicide you couldn’t complete, why won’t you cry?

鳴らして いますぐ鳴らして
Ring out, ring out now
きみの涙も きみの毎日も 全部詰め込んでいますぐ鳴らして
Take even your tears, your everything, cram it in and ring out now

ディストーション きみのいのちをいますぐ鳴らして
Distortion, ring your life out now
ディストーション ぼくと分け合った心臓で脈を打って
Distortion, feel the heart we shared throbbing
ディストーション 光ったいま いま 一瞬を掴んで
Distortion, let it shine right now, right now and seize this moment
ディストーション ぼくと分け合った心臓で脈を打って
Distortion, feel the heart we shared throbbing

歪んだのはぼくらのこの街 生活をひとつずつ持ちよって隠したネオン街
Our town became warped, one-by-one our lives concealed in a neon city
夜を照らして見えなくなったブラックホール
At night it shines, we never saw the black hole

中途半端な不感症 中途半端なファンタズム
A half-formed fantasy, a half-formed phantasm
中央線飛び込めなかったよってきみは泣かない
A half-way suicide you couldn’t complete, why won’t you cry?

鳴らして いますぐ鳴らして
Ring it out! Ring it out now!
いますぐ鳴らして いますぐ鳴らして
Ring it out now! Ring it out now!

ディストーション きみのいのちをいますぐ鳴らして
Distortion, ring your life out now
ディストーション ぼくと分け合った心臓で脈を打って
Distortion, feel the heart we shared throbbing
ディストーション 光ったいま いま 一瞬を掴んで
Distortion, let it shine right now, right now and seize this moment
ディストーション ぼくと分け合った心臓で脈を打って
Distortion, feel the heart we shared throbbing

Distortion x 20

鳴らして いますぐ鳴らして
Ring it out, ring it out now
鳴らして いますぐ鳴らして
Ring it out, ring it out now

翻訳ノート:
日本語を英語に文字通りに翻訳することはできない(まあ、できないこともないけど)。何かを翻訳する時、僕が一番大切にしていることは、作家が伝えたいのは何かです。もちろん日本語の歌詞が分からないといけないけど、もっと大切なのはその歌詞が自分に考えさせてくれることです。例えば、本を翻訳する場合は、その本を読みながら自分の想像したことから翻訳する。確かに文字通りに翻訳するアプローチもあるでしょうけど、それはあまり好きじゃないです。歌の場合、その雰囲気を保つのは本当に大切ですよね。だからこの歌を翻訳している時、何回も聞きながら翻訳しました。

もう一つの注意点。他動詞を自動詞に翻訳することです。そうすると、主語がなくなります。例えば、誰かの英訳で、「鳴らして」は「your life rings out」とされました。それは大きいな間違いです。英語で「rings」は自動詞で、歌詞の意味が歪んでしまいます。そして、歌の主語の「君」が消えてしまいます。残念。

難しいですが、この歌にはそのような箇所がたくさんがあります。一番難しいのは「あんなに___はずのに」。確かに英語で「ought to have…」とか「supposed to…」 などの言葉が相当するかもしれません。でも、あまり美しいとは言えない翻訳になってしまいます。その他は「不感症」という言葉。この英語の訳はありません。辞書には「sexual frigidity」 と出ていますけど、そう訳すと非常に変で下品な歌になってしまいます。それと、「中央線飛び込めなかった」という部分はすごく難しかったです。前の二行で「中途半端」を繰り返していたけど、「中央線」は一斉に前の音を続けて、前と全然違う意味を持っています 。このような問題を抱えながら、翻訳してみました。

今週は歌詞とコメントの両方を書きました。ここで終わりにします。来週もよろしくお願いします。

6 件のコメント:

  1. 日本語と英語は全然違うので翻訳しにくいですね。特に歌詞ですよ。でも私も歌詞を翻訳してみたいですからジェシーは私にアドバイスをしてくれてね!

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  2. パンダ・プライム2019年1月31日 22:09

    私は日本語の音楽を聞くと、歌詞がわからなかったら、グーグル翻訳を使ってみます。でも、大抵文字通りに翻訳した文が全然わかりません。じえいしさんが説明した理由に同意します!コンテクストとか、歌手の感じなどに焦点を当てるのを気を付けます!

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  3. 比喩的すぎない?

    言いたいことが曖昧で過ぎるため意味が全然理解できません。

    宜しければ今度解説を織り込んでください。

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  4. アルヴィン2019年2月1日 0:32

    確かにうたを別の言語に訳すると意味不明の内容とかすごく汚い言葉になってしまうことが結構見ました。(笑)

    ちょっと自分語りですが、私が日本語を勉強し始めるきっかけの1つは翻訳された文章や歌詞を読まないと内容の意味が理解できないのが嫌ですから。

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  5. 侍衛仕さんの翻訳ノートは読むのがすごく面白かったですよ! 日本語の歌詞を英語に翻訳するために考慮すべきことがたくさんありましすが、私は、侍衛仕さんの翻訳が日本語の歌詞の感覚にかなり誠実だと思いました。だけど、「three out change」 は本当に難しい翻訳でしょうね?!

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  6. 侍衛仕君の説明のお陰で私が日本語の歌を翻訳する複雑さを深いに理解できたと感じます。日本語と英語の表現が違う時がたくさんあるし、歌詞の意味をわかるため色々な要素もあるし、侍衛仕君の翻訳能力は本当にすごいと思います。今から、翻訳を上手になるため、たくさん学ぶことに楽しみにします!

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