2019年1月17日木曜日

歌は美しい

蘓誕

残念なことに、「俳句とは」と尋ねて、詳しく答えてもらえる確率は相当低いです。短歌や和歌になれば、なおさらです。俳句は美しいです。そして私の持論は、日本の詩歌は全体的に西洋の「ポエム」よりはるかに綺麗です。少ない数の言葉しか使わないのですが、読む人に素敵なイメージを与えます。加えて、感情的共感を呼び起こし、綺麗だとの思いを伝えて感動させます。

ここで気づいてもらいたいのは、俳句をふくめて、日本の詩をその言葉で読んでいるかどうかということです。日本語の原文を目のまえにして、その言葉やそれに含まれる感情などを理解できるかどうかといことです。他の言語に訳せば訳すほどもともとの意味や言葉の魅力が希薄し、消えてしまう可能性があります。今学期、私の低い日本語能力の限り、多彩な詩を語り、背景も必要の限り説明し、言葉の意味を解説し、皆さんとともに昔の人が書いた詩の美しさを楽しみたいと思います。

といっても、それだけで止まりたくはありません。日本の詩に対する考え方を改め、日本人の目に映る綺麗なこと、そしてその理由を理解してもらいたいです。西洋のポエムと比較したりすることも大事だと思います。日本の詩はポエムほど長くないとはいえ、なんとなく美しいというのではなく、具体的なイメージが伴っています。因みに、短さ自体が美しいと思いませんか。

皆さんとともに、「百人一首」をはじめ、様々な歌集を開き、自分の好きな詩を紹介し、意味や古文の知識を解説し、昔の日本人の心を覗き込み、感じ合い、「歌」という分野を発見し、楽しくそれに耽ってもらうように進みたいです。最終の授業にかけて順調に進めば、きっと歌の美しさが伝わると思います。みなさんの好きな歌がきっと現われ、それを覚えてしまえば、誰でも日本語で美しい自然などを描写したくなるに違いないと信じます。

ちなみに、わたしの名前はスタン、蘇誕という二つの文字を選びました。人間は常に反省しながら成長し、生まれ変わりますので、新しい自分が蘇(よみがえ)って誕(うま)まれます。

3 件のコメント:

  1. 「蘇誕」って、いい名前ですね!

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  2. 蘇誕を選ぶ理由は面白くて、美しいと思います。蘇誕さんのテーマにぴったり合ってます。

    実は、蘇誕さんのブログを楽しみにしています!英文学を専攻しているので、他の文学に興味があります。それと、日本文学を少し研究したけど、もっと学びたいです。

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  3. 蘇誕の選んだ話題を考えると中々神仏習合という感じがでっちゃうw。

    村上春樹を引用すると「最近は明治時代の小説をよく読んでいます。初期言文一致運動にかかわったマイナーな作家が好きで、具体的に言うと、牟田口正午とか、大阪五兵なんかのさくひんは、今読んでも刺激的だと思いますよ。」

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