今週、「聖地巡礼」と呼ばれるオタク活動について話します。この言葉は2016年の「新語・流行語大賞」に選ばれました。もともと聖地巡礼といえば、「(宗教などの)聖地への旅行」という意味ですが、オタクたちにとってのそれは、小説・漫画・ドラマ・アニメに登場した場所に行くことを意味します。

日本のオタクだけではなく、外国のオタクもこれに参加しています。それで、観光客に来てもらうために、地方の町は、アニメの舞台になるように誘致をします。この現象は「アニメツーリズム」を生み出しました。日本の文化を促進するために、ライトノベル・漫画などを出版する角川書店は、「オススメしたい聖地」のキャンペーンをやりました。このコンテストではファンが気に入りの聖地を投票し、それをもとに「特に人気の高い聖地」が選出され、雑誌の特集が組まれます。外国からの投票には、日本旅行に招待されるチャンスさえあります。
「どうしてオタクは聖地巡礼をしますか」と聞いたら、色々な答えが戻ってくるでしょう。愛するシリーズなので、「その景色を実際に見たい」という考え方は多いと思います。本物の聖地巡礼のように「大切な所へ旅行する」という目標もあります。そんなわけで、これも一つのオタク愛の表現です。ただし、ここでは2.5次元のキャラクターが現実の世界に入ってくるのではなく、オタクがアニメの世界を訪ねに行くと考えることもできるでしょう。