2019年4月4日木曜日

それは小さな光

ライン

火を起こすには、皆さんはどんな方法を選びますか。今では、どこの店でもライターを安くて簡単に買うことができますから、ほとんどの人がライターでたばこやキャンプファイヤーに火をつけるでしょう。最近の調査によると、今の小学生の82%はマッチをつかえないとのことです。マッチの存在を忘れないでほしいです。約200年前、マッチはイギリスで誕生し、おじいさん世代まで使われ続けていました。今時、マッチがかつて生活必需品だったことを覚えている人がどのぐらいいるのでしょうか。考えてみてください。

マッチはおおまかに三つの部分で構成されています。側薬(マッチ箱の側面に塗られていて、マッチを擦る部分)、頭薬(火をつけるところ)と軸木、いわゆるマッチ棒です。

側薬は主に赤燐と硫化アンチモンがあります。赤燐は発火剤です。マッチを擦った時に摩擦で側薬の赤燐が発火を起こし、頭薬の硫黄に引火します。なので、側薬以外のところでマッチをうっかり擦ってしまっても発火することはありません。それから、硫化アンチモンは赤燐の燃焼を抑えるために一緒に組み込まれました。

頭薬に使われる薬品は硫黄、塩素酸カリ、にかわとガラス粉です。硫黄は非常にやすく、マッチの燃料としての働きがあります。にかわは接着剤として他の薬品を軸木に固定し、頭薬の形を成形する役目です。塩素酸カリはマッチが燃えるときに、酸素を提供します。最後にガラス粉は燃焼する速度の調整と頭薬が燃えた後に形が崩れないようにするためにあります。

マッチの軸木には燃えやすくて容易に加工できる木材を使用します。頭薬の火が順調に軸木に移るように、先端にはパラフィン(蝋)を浸透させます。

それではマッチの製造過程をちょっと覗いてみましょう。頭薬は上記に挙げた材料と色付けに使う染料を調合し、水と塩素酸カリ(酸素を提供)を加え、完全に混ぜ終わったら完成です。マッチ棒は燃えた後に火玉が落ちないようにあらかじめ特定の化学物質をしみこませてあります。形のいい軸木を機械で選別し、製造機に送って、向きをそろえます。それから、金属に差し込み、先も話したパラフィンが先端を染み込みます。軸木を頭薬に浸し、送風機で乾燥させます。機械で自動的にマッチ箱に詰め込んだら、横側に側薬を塗って、乾燥したら完成です。

いかがでしょうか、こんな小さい工具でも科学理論がしっかり織り込まれていることに関心を持つようになりましたか。今度、何かに火をつけたい時にマッチを使ってみましょう。

では、また来週。

2 件のコメント:

  1. ラインのブログを読むといつも勉強になります。子供頃、ライターなんていやでしたから、マッチをよく使いました。それに、火がマッチの後端まで移るのを見るのは面白かったです。なんかスリルだと思いました。

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  2. 昔カルガリーで薬物が売れた犯人はマッチも売れましたよ。それで、有名な犯人の夫妻がいました。その夫妻はともにとても口が達者で、近所の人達に大量のマッチを売りつけました。「家事火事」

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