2019年3月14日木曜日

和歌の起源

蘓誕

皆さん、和歌の歴史について考えたことがありますか。その起源やそれに関与した人物など、とても謎めいた疑問だと思います。(もちろん和歌に触れているのは私だけですが。。。まあ、考えたことがあってもなくても本日このテーマについて語らせていただきます。)

和歌はいつ初めて詠まれたかははっきりとは分かっていません。確認のしようがないと思います。しかも仮名が発明されるまで日本人は日本語で話していましたが、文字(つまり、書記法)はありませんでした。そのため、「詩」がすでに詠まれていたとは言っても、記録はされていません。ということで起源を突き止めるのは不可能と言ってもいいでしょう。

しかし、起源に関する伝説はあります。

まず日本最古の歌から:
夜久毛多都 伊豆毛夜幣賀岐 都麻碁微爾 夜幣賀岐都久流 曾能夜幣賀岐袁

現代の文字に書き直します。
八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を

解説:
何重にも重なっている雲が立ち上がります
ここ出雲で昇っているのは八重垣のような雲です
私は妻と共に住むため、宮に八重垣を作っておきます(宮を垣で囲みます)
そう、八重垣を作っておきます。

作者は誰だと思いますか。スサノオノミコトです!スサノオノミコトは日本神話に登場する神の一人で、アマテラスノミコトの弟でした。クシナダヒメと結婚した時に須賀に移り住み、この歌を詠んだと言われています。

「だから、なに」と言われるかもしれませんが、これは、日本の歌が神によって作られたということを示しています。この歌は古事記にも日本書紀にも記録されていて、万葉仮名で書かれています。ちなみに万葉仮名の持つ美しさと難しさも語りたかったのですが、来週までとっておきましょう。

今週お伝えしたい美は、神によって作られた和歌ということです。日本以外に、民族特有の詩の始まりに関する通説をもつ国はあるのでしょうか。もしかしたら、日本人は和歌や詩がとても綺麗だと考えたから、このような伝説が生まれたのかもしれませんね。もし英語圏の歌も「God」の恵みだと言われれば、同様に尊重されることでしょう。

1 件のコメント:

  1. 神の書いた言葉は世界中に敬いますね。ヨーロッパとかアメリカとかの文化にとって聖書の言葉も敬っていると思います。

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